旅行の当日、自分で白髪染めをして空港へ向かったら、到着するころには意識がもうろうとしてきた——
国民生活センターの見守り情報には、アナフィラキシーショックを起こして救急搬送された60歳代の事例が載っています🥹 その人は、染める前のパッチテストをしていませんでした。
毛染めの皮膚障害は、毎年一定数が登録されている
データを表で見る
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 平成22年度 | 154件 |
| 平成23年度 | 196件 |
| 平成24年度 | 238件 |
| 平成25年度 | 201件 |
| 平成26年度 | 219件 |
消費者庁の消費者安全調査委員会は、毛染めによる皮膚障害について事故等原因調査報告書をまとめています。
事故情報データバンクに登録された件数は、平成22年度から26年度にかけて毎年154〜238件で推移していました。
数としては爆発的ではありません。でも、毎年途切れずに起きているというのがこの問題の性質です。
NEVORAポイント
毛染めは年代や性別を問わず広く行われている習慣です。身近さと安全性は別の話として切り分けておくと、確認のハードルが下がります。
「一度でも異常が出た人」の扱いが特別なわけ
ここが、この話でいちばん大事なところです。
酸化染毛剤(ヘアカラー、ヘアダイ、白髪染め、おしゃれ染めなどと呼ばれるもの)で、かゆみ・赤み・痛みなどの異常が一度でもあった人は、以後の使用をやめることとされています。
しかも、パッチテストもしてはいけません。テストそのものが強い反応につながる可能性があるためです。
注意
一度目のアレルギー症状が軽くても、使い続けるうちにしだいに症状が重くなる場合があります。「前は大丈夫だったから」は、この分野では理由になりません。
これまで何ともなかった人が、続けるうちにアレルギーになることもあります。だからこそ、酸化染毛剤を使うときは毎回パッチテストを行うことになっています。
同じ「ヘアカラー」でも、製品の区分は3つに分かれる
製品の区分を単純化した模式図であり、容器の形や大きさは実際の製品を示すものではありません。
もうひとつ、2026年に公表された新しい注意喚起があります。
ヘアカラーリング製品は、酸化染料などを含み医薬部外品にあたる染毛剤と、顔料や染料などを含み化粧品にあたる染毛料に大きく分かれます。ヘナを配合した製品は、後者の染毛料として使われることがあります。
問題はここから。市場には、ヘナを配合していても人体への使用を前提とせず、かつら用として売られている雑貨扱いの製品があります。
注意
国民生活センターは「かつら用のヘナ製品は絶対に頭髪に使用しないでください」と案内しています。
美容室で起きた事故が報告されている
2025年、国民生活センターの「医師からの事故情報受付窓口」に、美容所で毛染め施術を受けた際に、頭髪用ではないかつら用のヘナ製品が使われ、含まれていた酸化染料が原因でアナフィラキシーショックを発症し救急搬送された、という事故情報が寄せられました。
同センターがかつら用の3銘柄を調べたところ、3銘柄すべてに酸化染料が含まれていました。使用方法に従って調製した状態では1.8〜3.0%の酸化染料が含まれていました。
さらに、販売サイトには人の頭髪に使えると受け取れる広告もみられました。
NEVORAポイント
同センターは消費者へのアドバイスとして、美容所や理容所で毛染め施術を受ける際は、使われる製品が頭髪用であることを施術者に必ず確認することを挙げています。
一度でもかゆみや赤みが出た人は、次からパッチテストもしないで。テストそのものが強い反応につながることがあるからだよ。
製品タイプごとに、気にするところが変わる
→ 横にスクロールできます
酸化染毛剤
- 法律上の区分
- 医薬部外品
- 確認したい点
- 使用のたびにパッチテストを行うこと
- 注意
- アレルギー性接触皮膚炎を起こしやすい傾向がある
染毛料(ヘナ配合を含む)
- 法律上の区分
- 化粧品
- 確認したい点
- 成分表示に酸化染料がないか
- 注意
- パッチテストに関する記載が不明確な銘柄もみられた
かつら用のヘナ製品
- 法律上の区分
- 人体への使用を前提としない雑貨
- 確認したい点
- 頭髪には使わない
- 注意
- 調べた3銘柄すべてに酸化染料が含まれていた
「自分で染めるときだけ気をつければいい」という話ではなくなった、というのがこの数年の変化です。
サロンにおまかせしていても、どの製品を使うのかは聞いていいこと。むしろ聞くべきこととして案内されています。
セルフ診断:次の毛染めの前にやることは?
ヘアカラー前の確認 セルフ診断
Q1. これまでに毛染めでかゆみ・赤み・痛みが出たことはありますか?
Q2. 酸化染毛剤を使うとき、毎回パッチテストをしていますか?
診断結果タイプ一覧
- 使用中止タイプ酸化染毛剤で一度でも異常があった場合、以後の使用はやめることとされています。パッチテストも行わず、まず医師に相談してください。
- 毎回テストタイプこれまで異常がなくても、続けるうちにアレルギーになることがあります。酸化染毛剤を使うときは毎回パッチテストを行います。
- 製品を確認タイプ手順としては整っています。あとは施術で使われる製品が頭髪用かどうかを、施術者に確認しておくと確認の輪が閉じます。
回答にもとづく一般的な整理であり、アレルギーの有無を判定するものではありません。異常があるときは医療機関を受診してください。
過去に症状が出たことがあるか、そして毎回テストをしているか。この2つで次の行動は決まります。
施術者に聞くのは、失礼なことではない
「使う薬剤って頭髪用ですか?」
この一言は、施術者を疑う質問ではありません。国民生活センターは業界・事業者に対しても、施術に使うヘアカラーリング製品の用途と成分の事前確認の徹底を要望しています。

お店選びの前提になる法律や届出については 美容室と理容室、何が違うのか で整理しています。
NEVORAポイント
異常を感じたときは、施術を受けたことを医師に伝えて受診します。何をいつ使ったかが分かると、その後の対応が変わります。
まとめ
ヘアカラーは、確認する項目が少ないぶん、確認しておく価値が高い施術です。
- 酸化染毛剤はアレルギー性接触皮膚炎を起こしやすい傾向がある
- 一度でも異常が出た人は、以後の使用もパッチテストも行わない
- 異常がない人も、酸化染毛剤を使うときは毎回パッチテストを行う
- 美容所での施術では、使われる製品が頭髪用かどうかを施術者に確認する
次の予約のとき、受付で一言だけ聞いてみてください。それだけで確認は済みます😊
気になるサロンがあれば、まずは相談だけでもしてみてくださいね。





こんにちは、ウツミンです。今日はプロのサービスのお話をしますね。